相場の動きは投資家の心理状態

株価が変動する理由

 

誰かが買うと株価は上がりますし、誰かが売ると株価は下がります。

 

当たり前と言えば当たり前ですが・・・

 

なぜその株を買うのでしょうか? なぜその株を売るのでしょうか?

 

実際のチャートを見ながら株価の推移を分析してみましょう

 

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インサイダー情報で取引することは法律で禁止されていますが、禁止されているイコール合法的な範囲で多くの人がやっているということです。その企業にとって重要な情報を公式発表する前から、株価は変動しているという事実を忘れないで下さい。

 


 

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下の動画と図解を照らし合わせながらご確認下さい

 

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J02

 

この上昇をいち早く察知するために、セミプロは色んな指標やツールを駆使して、「買い」のシグナルを捉えます。

 

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個人投資家や素人が「買い」に入るのは、いつも最後です。「もっと上がる!」「今買わないと損だ!」「乗り遅れるな!」と自分を奮い立たせ、思い切って全資金をこの銘柄に投じます。

 

 

私が買うと下がり、私が売ると上がる

 

 

「監視カメラで狙われているのでは?」と思うくらい、自分が買った株は下落し、売った株は上昇します。監視カメラはついていなくても、狙われているのは確かです。個人投資家が参入して、株価が上昇すると、プロの投資家達は「手仕舞い」の準備に入ります。

 

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上昇に飛びついた人達は「なんで俺が買うと下がるんだ!」と怒りを覚えますが、先に売っている投資家は利益を確定させ、ゆっくり連休を楽しんでいます。しかも下がった株は「押し目買い」のチャンスとなって、プロの投資家にとっては「おいしい銘柄」になります。

 

資金の少ない個人投資家は、この下げ幅に耐えられず、「もっと下がるのでは・・・」と怖くなって株を売ってしまいます。

 

そして個人投資家がふるい落とされた後

 

大きな資金を持つ機関投資家が株を買い戻します

 

買い戻した株が直近最高値を超えると・・・

 

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少し前の下落で売ってしまった個人投資家は「なんで俺が売ると上がるんだよ!」と嘆きますが、資金を失い、心が折れているので、買い戻すことができません。

 

株価が直近最高値を超えると、それ以前に株を買って保有していた人全員が利益を出していることになります。利益を出している人は「もっと上がるかも」と期待しているので、そう簡単には手離さなくなります。従って、その株が突然大きく下落することは考えにくいことから、リスクの低い銘柄と判断され、更に買う投資家が増えます。

 

 

上がった株は必ず下がる

 

 

ある程度まで株価が上昇すると、利益を現金化するために「売り」が入ります。大きな資金を扱う機関投資家は、一度に「売り」を出して現金化すると、株価が暴落しますし、「押し目買い」で反発上昇する可能性もあるため、少しずつ「売り」を出します。

 

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5月は海外の投資家やヘッジファンドなどの中間決算時期になりますので、毎年のように株価は下落します。海外投資家の都合で株価が変動することに違和感を感じるかもしれませんが、2013年8月の外国人持ち株比率は63%です。つまり、日本の株の半分以上は外国人投資家によって支えられていますので、その影響力は大きいと言えるでしょう。

 

 

株価の変動は小さくなっていく

 

 

収益を確定させた機関投資家やプロ・セミプロは去り、資金を失った個人投資家も参入できなくなると、株価の変動は小さくなります。買う人が少なく、売る人も少ないので、株価が多く変動することはありません。もし参入者が増えてきても、小さな利幅で利益を確定してしまうので、「買い」と「売り」の力が拮抗し、「持ち合い」という状態が続きます。

 

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上昇トレンドに乗った投資家だけが勝てる

 

 

自分が買うと下がり、売ると上がるという現象は、チャートの背景を見ない限り、いつまでも繰り返されます。結局は誰が利益を出しているのでしょうか?下落しても売らずに我慢した人?安値で買って、高値で売ることを繰り返した人?いずれにしても、上昇トレンドに乗った投資家だけが利益を出しています。

 

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上昇トレンドにある株は、どこで買っても利益になります。「もしかすると、また大きく下落するかも?」と不安になって途中で売ってしまいたくなるのですが、そこから更に上昇して「やっぱり売らなきゃ良かった・・・」と後悔してしまいます。

 

 

各指標と比較して見てみましょう

 

 

じゃあ、どこで買って、どこで売ったらいいの?
そう疑問に思うかもしれませんが、この売買ポイントは投資スタイルによって異なりますので、ここでは比較的メジャーな指標を紹介します。

 

下図のチャートに記される赤線は75日移動平均線です。上下の灰色線がボリンジャーバンド。チャートの下に表示されている波形はMASDです。

 

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まずは75日移動平均線だけを指標として売買してみましょう。

 

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「買い」 1,800円 → 「売り」 1,850円 ⇒ 利益: +50円
「買い」 1,860円 → 「売り」 1,870円 ⇒ 利益: +10円
「買い」 1,880円 → 「売り」 1,880円 ⇒ 利益: ± 0円
「買い」 1,900円 → 移動平均線を下回らないため保有中
 ⇒ 暫定利益(移動平均線の値:2,300円): +400円

 

トータル : +460円 (+26%)

 

これは75日移動平均線が右肩上がりのキレイなアップトレンドにあるため、損失を出さずに売買できたモデルです。しかし実際は、いつ75日移動平均線を下回るかハラハラしながらチャートを見ることになります。

 


 

続いてボリンジャーバンドだけで売買してみます。

 

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「買い」 1,800円 → 「売り」 1,950円 ⇒ 利益: +150円
「買い」 2,100円 → 「売り」 2,200円 ⇒ 利益: +100円
「買い」 2,000円 → 「売り」 2,100円 ⇒ 利益: +100円
「買い」 2,100円 → 「売り」 2,200円 ⇒ 利益: +100円
「買い」 2,250円 → 「売り」 2,250円 ⇒ 利益: ± 0円
「買い」 2,300円 → 「売り」 2,350円 ⇒ 利益: + 50円
「買い」 2,450円 → 「売り」 2,450円 ⇒ 利益: ± 0円
「買い」 2,700円 → 「売り」 2,700円 ⇒ 利益: ± 0円
「買い」 2,750円 → 「売り」 2,750円 ⇒ 利益: ± 0円

 

トータル : +500円 (+28%)

 

この売買手法は常にボリンジャーバンドを見ている必要があるので、時間的に余裕がある人でなければ難しい取引になります。

 


 

最後は多くの人が活用するMACDです

 

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「買い」 1,800円 → 「売り」 1,850円 ⇒ 利益: + 50円
「買い」 1,900円 → 「売り」 2,200円 ⇒ 利益: +300円
「買い」 1,850円 → 「売り」 1,900円 ⇒ 利益: + 50円
「買い」 1,900円 → 「売り」 2,100円 ⇒ 利益: +200円
「買い」 2,350円 → 「売り」 2,250円 ⇒ 利益: −100円
「買い」 2,300円 → 「売り」 2,600円 ⇒ 利益: +300円

 

トータル : +800円 (+44%)

 

損失を出すこともありますが、利幅は大きく、シグナルが出るまで比較的落ち着いて相場を見れる指標ですので、これを採用する人が多いのも納得できます。しかしこの売買手法は、確実なアップトレンドを形成した株でなければ、機能しない場合もあることをご留意下さい。

 


 

狙ったポイントで買えなかった

 

 

仕事をしながらチャートをチェックするのは大変なので、自宅に帰った後や週末に発注する人が多いと思います。そうなると、どうしても相場の動きに対応できず、自分の狙ったタイミングでは売買できなくなってしまいます。売買に失敗したときは、損失を確定(ロスカット)させ、次の相場に備えることが重要ですので、ロスカットの目安もお伝えしておきます。

 

J13

 

 

 

 

 

 

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